2020年5月15日金曜日の上毛新聞「開拓者たち」で取り上げて頂きました

「経験基に天然成分で」

天然成分のみで作った化粧品ブランド「インティバリ」をインドネシアバリ島で夫と共に立ち上げ、自信は帰国して輸入販売会社を企業した。同ブランドは、アレルギー体質の長女を育てた経験を基に公安。「アレルギーや肌トラブルに悩む人が前向きになれるようにお手伝いしたい」と力を込める。

長女は5歳でアトピー性皮膚炎と脂漏性湿疹を発症した。頭にこぶし大のおできができ、枕が毎晩、血と膿で汚れた。いくつもの医療機関を回ったが、根本的な治療には至らなかった。そんな時、合成化学物質が長女の身体に影響を及ぼしている可能性に思い当たった。科学物質が人体に与える作用は、環境問題を専攻していた大学時代に学んでいた。科学物質を含む食材や日用品の使用をやめと、症状は数日で改善した。「天然成分を使った化粧品は当時からあったが、100%のものを作りたかった」。製造会社「インティバリプリオリタス」を2003年に設立し、16年に「プリオリタス」を立ち上げた。

製品はラベンダーやローズマリー、ペパーミントなどの精油を配合。防腐剤や乳化剤は使わず、素材や製法を工夫して天然成分100%の製品を実現させた。肌の血色や弾力のほか、アトピーや紫外線アレルギーの症状が改善したとする報告も寄せられているという。バリ島の高級ホテル内のスパで採用され、みどり市産の蜂蜜を使った製品は、「みどり市ブランド」に認証された。口コミで人気が広がり、観光協会や百貨店が開くイベントへの出店機会も増えた。

「医薬品ではなく、治る治らないといったことは言えないが、娘がよくなったことは事実。私たちがそうだったように、なすすべがないというのが一番つらい。世の中にこういうものがあるということは知ってほしい」

事業は子育ての一環で、商売だとはあまり思っていない。継続するためにはお金が必要なことは事実だが、価格を抑えるために広告費は掛けられず、口コミ頼りなのが実情だ。当面は店舗での販売を主軸とし、合成化学物質を排した生活を送ってきた経験から、製品の良さに加えて食べ物など全般にわたる知識を伝えたい。

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