6Nov
私が起業した地、みどり市に養蚕場があります。
養蚕場に入った途端、蚕が桑のはをかじる音が聞こえるほどすごい数、その数9万匹。朝の5時から夜の12時まで4回にわたりエサやりをして、室内を常に22,3度に管理します。これだけ手間をかけても年間のシルクの生産量は生糸にして120キロ。シルクの値段は昭和35年から変わらないそうで、蚕のエサである桑の葉代でほぼ終わり、アナログな労力はボランティア状態だそう。それでも、やり続けなければ技術が途絶えるから、この養蚕場をやっていると聞きました。日本最後の国産天然繊維といわれているシルクを支えているのはこうした情熱が大きいようです。
ご縁があり、その養蚕場のお手伝いにいく機会に恵まれました。9万匹の蚕を繭作り部屋に移動させるため桑の葉から離すのは全て手作業。蚕を移動させるのにベテランさんがたくさんいても大人8人で半日かかりました。色々教えてもらい、蚕の判別もできるようになったのが大きな収穫。貴重な経験です。
天然繊維シルクは肌にとてもいいことで知られています。天然の紫外線防止効果があり夏は涼しく冬は暖かい。通常なら床ずれになるような状況でもシルクのシーツならならないとか聞いたことがあります。
とても貴重でとても価値のある天然繊維を安価に流通させるためにホルマリンなどの合成化学物質に混ぜられるのは、とてもとてももったいない、ひどい天然資源の無駄使いと感じます。安価で流通しているシルク製品に、シルク100%と書かれていてもホルマリン漬けとかは書かれていません。この養蚕場のオーナーは天然シルクそのままの商品つくりをしていて、その品質の違いは使えばはっきりわかります。
すっかりかわいいと思えるようになった蚕たちに会いに、次の作業もお手伝いに行きたいと思ってます。
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